琉球新報 記事詳細

日 付 2001/01/24  朝・夕刊 夕刊  その他  5  1版 
見出し ヤングオキナワン事情報告/ネットで交流深める/出会いは学校や空港などで 
本 文
ヤングオキナワン事情報告/ネットで交流深める/出会いは学校や空港などで


 ひと昔前だったら「モーキティチューンドー」と家族との別れを惜しみ渡米した方が多かったでしようが、九〇年代に入り若者の渡米事情もそのころとは想像できないほど、変わりつつある。在米ヤングオキナワン事情を報告したい。(カリフォルニア州在住・真弓バーガス)

 現在私たちが暮らす南カリフォニアには多くの日本人留学生がおり、沖縄県出身者と大学のキャンパス内で知り合うのもよく耳にする話。留学生の中には県費や国費留学生もいれば、就職をしたにもかかわらず、アメリカに自分の夢を追い求めて来た者、またアメリカ留学のために何年かアルバイトをし自分の蓄えたお金で渡米した者やアメリカにあこがれを抱きやって来た者、とさまざま。
 ほとんどの留学生が語学学校やESLで英語力をつけてから、大学の授業へと道を進める中で近年は、語学学校止まりで勉学に励まずに授業料を日本にいる親に支払わせ、アルバイトに明け暮れる学生が増えている。在米日本人社会ではこのような生徒を留学生ではなく、゛遊学生゛と呼ぶ傾向がある。
 親から離れ自由な時間、自由な行動をアメリカでエンジョイしている彼らの中にはいつしかドラッグなどに夢中になどといった悪いケースもある。
 カリフォルニア州はタバコを吸う人口よりもマリファナを吸う人口がはるかに多いだろうとも言われている。法に触れる行為でも薬物を断ち切れずにいる者が中には多いというのが、アメリカ社会の表に出せない面だ。
 アメリカのタブーは渡米した若者に悪影響を与えているが、かと言って、周囲の誘惑や好奇心に自分を見失う者はわずかな数で、将来の夢に近付くために努力する学生がここで暮らしている。
 大学留学はアメリカ一般市民(永住権保持者を含む)の十倍の授業料を大学に支払わなければならず、その上決められたカリキュラムを留学期間内に終わらせないといけないので厳しい授業内容についていこうと、ヤングウチナーンチュ、また外国人留学生は学業に精いっぱいだ。
 そんな中で、われらヤングオキナワンはどうやって知り合うのか?ここで紹介する南カリフォルニアで暮らすヤングオキナワンは皆が違う学校や学科そして職業をもち、出会いはさまざま。
 今までに仕事上で知り合った沖縄県出身の方々、北米沖縄県人会を通じ交流を深める人脈は多くおりますが、さてヤングオキナワンとの出会いはと言うと、居酒屋や日本食レストランなどで、沖縄なまりと顔立ちでなんとなくあいさつを交わした仲や、学校のキャンパス内での出会い、または渡米時の空港での出会いなどが「イチャリバ・チョーデー」感覚で、友となりそして兄弟のようなお付き合いへと発展している。
 家に帰ればルームメートがいるから、図書館が一番集中できるという学生が多く、夜遅くまでキャンパス内で過ごす中で、私達ヤングオキナワンはインターネットを通して交流を深めている。学校や自宅でコンピューターを大いに利用し、コミュニケーションが広がっている。




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