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日 付 2001/04/14  朝・夕刊 朝刊  特集  16  1版 
見出し 第3回世界のウチナーンチュ大会/新機軸打ち立て豊かな未来を展望/参加型イベント重視/若い世代に焦点当てる/経済的つながりも形成 
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第3回世界のウチナーンチュ大会/新機軸打ち立て豊かな未来を展望/参加型イベント重視/若い世代に焦点当てる/経済的つながりも形成


十一月一日から開催される第三回「世界のウチナーンチュ大会」(主催・県、県国際交流・人材育成財団、沖縄観光コンベンションビューロー)まで、あす十五日で二百日となった。「未来―ちゅら夢 心にのせて」をテーマに開催される今大会は、四日間の期間中、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターなどを主会場に、バラエティー豊かなイベントで世界のウチナーンチュを迎える。二百日前の節目に当たり、大会実行委員長の稲嶺恵一知事、前回に続きテーマ曲「片手に三線を」を歌うディアマンテスのアルべルト城間さんのインタビューと、イベントの概要、沖縄移民の歴史、市町村の動きを紹介する。

 今大会期間に開催されるイベントの基本方針は(1)海外と沖縄との持続的交流を促進(2)海外参加者が積極的に参画できる「参加型」(3)若い世代に重点を置いた内容(4)経済的なつながりの形成―の四点。
 県のウチナーンチュ大会推進事務局(太田守胤事務局長)はこれまでに、開催予定の十六イベントの内容をほぼ決定。本番に向け、具体的な詰めの作業を進めている。
 今回の最大の特徴となる「参加型イベント」に向け、事務局は県人会などの意向把握に努めてきた。
 「ワールドバザール」など国際色豊かなイベントや「沖縄伝統芸能祭」などの沖縄の伝統文化に触れることができるイベントなど内容は多彩。若い世代に焦点を合わせたイベントも企画されている。
 世界に広がるウチナーンチュネットワークを生かしたビジネスの可能性を追求する「ワールド・ビジネスフェア」などの新機軸も。前回大会を機に発足したWUB(ワールド・ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエーション)の活動を促進する狙いもある。IT(情報通信技術)を活用したビジネス展開をめぐる議論も期待されている。
 プレイベントの「ジュニアスタディーツアー」は世代交代が進む海外県人社会の若い世代にアイデンティティーの継承を図ることを目的に、北米、南米の小、中、高校生を沖縄に招く。
 「父祖のふるさとを見ることで、新しい県系人社会の担い手としての動機づけにしてほしい。アイデンティティー継承の大きな事業となる」(太田事務局長)という県人社会の未来を展望する初の試みだ。


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