琉球新報 記事詳細

日 付 2001/10/07  朝・夕刊 朝刊  政治・行政  3  1版 
見出し 日曜評論/WUB世界大会東京2001/重田辰弥/(WUB東京会長、日本アドバンストシステム社長) 
本 文
日曜評論/WUB世界大会東京2001/重田辰弥/(WUB東京会長、日本アドバンストシステム社長)


 来る十月二十九日・三十日の両日、「第5回WUB世界大会東京2001」が開催されます。これは十一月一日から沖縄で行われる「第3回ウチナーンチュ大会」と連携しつつ、そのプレ・イベントとして開催されます。WUBとウチナーンチュ大会の違いをよく聞かれます。WUBは「ワールドワイド・ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエイション」の略で、簡単に言うと、ウチナーンチュ大会に参加する人たちの中で、ビジネス・ネットワークを築こうという人々の集まり。定義的にいうと前者が「沖縄をルーツにもつ人々の共同体組織」であるのに対して、後者は「ビジネス志向の機能集団」ということになります。「第3回ウチナーンチュ大会」参加のため成田に入る四千人の一割弱がWUB大会に参加すると見込んでいましたが、同時多発テロの影響が少し出そうです。
 二十一世紀初のこのWUB大会を主管することになった私達「WUB東京」メンバーがもっとも悩んだのは、引き続き沖縄で行われるウチナーンチュ大会とどう差別化するかということでした。その結果「ITで結ぶ21世紀WUB」を大会スローガンに掲げました。
 昨今、IT産業の不振が叫ばれているとはいえ、時間と地域を越え、飛躍的なスピードで結ぶブロードバンドネット時代の到来を支えるキーテクノロジーであるITこそ、世界に広がる新世紀WUBにふさわしく、そのネットワークを形成するに不可欠なツールと考えたからです。昨年の沖縄サミットでは世界に「沖縄IT宣言」が発せられ、県もIT立県を標榜(ひょうぼう)しています。さらに「WUB東京」はメンバーに若いIT技術者を多く抱え、そのホームページはどの支部よりも更新と閲覧数を誇っているからです。
 本大会では、若い海外育ちの沖縄二世、三世によるワールドワイドなITビジネスのサクセスストーリーを紹介し、故郷沖縄への希望と勇気のメッセージとします。さらに海外参加の皆様にはIT投資による故郷振興の実態と課題を理解していただき、これとどうかかわり、ビジネスチャンスにするか、そのヒントを得ていただきたい。午後はカテゴリー別にビジネスプレゼンテーションとネットワーク交流の場を設けます。
 パーティーでは沖縄発の映像と音楽のコラボレーションを試み、大会午前中のキーノートスピーチとパネルディスカッションの様子を大会に参加できない世界のWUBメンバーに向けて会員有志によってインターネットで中継します。
 本大会は協賛広告費以外公的補助や企業のスポンサーシップ無しで、ほとんどWUB東京メンバー有志の寄付と手弁当によるボランティア活動によって準備されました。ご参加のパネリストはじめパーティーに出演の方々も、この趣旨にご賛同いただき、すべて無償でご協力いただきました。大勢の皆様のご参加によるご支援を期待しています。


備 考  
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