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日 付
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2002/06/15 |
朝・夕刊
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朝刊 |
面
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その他 |
頁
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5 |
版
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１版 |
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見出し
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論壇／釣り具をどう生かすか／先人の足跡に大きなヒント／上江田勝行 |
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本 文
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論壇／釣り具をどう生かすか／先人の足跡に大きなヒント／上江田勝行
沖縄振興特別措置法（振興新法）が三月に制定された。既存の一国二制度自由貿易地域に加え情報特区、金融特区、観光特区、空港外の免税店等が盛り込まれ、稲嶺知事は「釣り具を頂いた」と表現した。今後、沖縄の方向付けは、この釣り具の使い方で大きく左右される事になる。どんな魚を釣るのか、近海物なのか遠洋物なのか、安価な物から高価な物が有り、何でも釣ればいいという事にはならない。知事は県民性を知るべきである。沖縄県民は海洋民族であり、太古の昔からフロンティア精神で外洋に海路を開き、大交易で発展した琉球国の末えいである事を肝に銘ずるべきである。
この際、沖縄が県である事を忘れ、琉球国の感覚でかじ取りを進めるべきであろう。太古の昔と違い現在では世界中にウチナーンチュが三十万人散在する。中国の華僑も世界中に散在し中華街をなし、中華料理を世界中に広めた。沖縄も世界中に県人が散在するならそれを大いに利用すべきである。
世界一の長寿料理を世界中に広め、ブランデーにも引けを取らない泡盛を世界の人々のし好品に押し上げ、食卓に琉球料理と黒糖などが載れば゛一挙両得゛世界中の人々の長寿に貢献する事にもなる。自由貿易地域を大いに利用し、戦後あった貿易庁を復活させるべきである。
第三回世界のウチナーンチュ大会も無事終了したが、それを基盤にＷＵＢ（ワールドワイド・ウチナーンチュ・ビジネスアソシエーション）の組織づくりが始まった。一回目のＷＵＢ会議がハワイで行われる事になり、誠に頼もしい限りである。ハワイは観光地で栄えている。その一因に世界の富豪を乗せた四万�典薜幣紊旅覯攀卅イ�毎日二隻以上ホノルルに入港する。ハワイとアクセスを取り観光立県の沖縄にも海路を開き誘致すべきである。その為には港を整備し、受け入れ態勢を強固なものにする必要があり、その場所は返還後の那覇軍港跡地が最適だと思う。情報特区や金融特区にシリコンバレーの様な先進技術社が誘致されれば鬼に金棒、はえ縄仕掛けを世界中に張り巡らす事になる。
国土交通省は那覇空港の平行滑走路造成を明言した。海上輸送の向上のために港の整備と合わせればハブ化に大きく躍進する。ウチナーンチュは人情豊かで人望厚く、人なつこい外国人の寛大さに引けを取らず万人に心を一にする習性を備えている。世界のウチナーンチュや大交易時代の先人もその人間性で外国から信頼され成功の礎を築いたのであろう。稲嶺知事には先人を見習い事業を成就させて頂きたい。企業出身の知事だから期待も大きくＷＵＢ組織をつえにして大きく飛躍させてほしい。
沖縄が経済面で自立し大きく発展すれば、基地の存在は影が薄れ忘却の一途をたどり自然消滅する運命にあり、その日が来る事を心待ちにしたい。沖縄県の発展と経済自立は、琉球国で培った大交易時代の先人の足跡に大きなヒントが隠されているような気がする。武器を持たない平和な国を築いた偉大さは何者にも勝る。
（那覇市宇栄原二ノ一五ノ六）
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