第3回WUB世界大会(ロス大会)参加報告   1999/8/30 重田辰弥

 

1、 期 間 1999/8/9(月)〜12(木)の4日間。

2、 場 所 LOSウェステイン・ホテル&VEGASゴールデンナゲイト・ホテル

3、 参加国 7カ国(ハワイ・北米・沖縄・東京・ブラジル・アルゼンチン・ペルー・ボリビヤ)

4、 参加人数 約70名(ただし、レセップション等には招待者、ゲスト、
            取材記者等約200人が参加)
5、 東京WUB参加者 大儀見、小嶺、長峰、知花、山本、大嶺、重田以上7人
            (Vegas までの参加は長嶺・重田両人)
6、 プログラム
初 日(9日)am9:00〜12:30 Orientation
       2:00〜5:00「講 演」
○ Drモリソン・ハワイ東西センター所長 「グロバリゼーションと東西センター、沖縄」
○ Drコトキン・ペーパデアン大学教授  「デイアスポラ」

       5:00 Dinner&「Welcome Reception」
○ ゲススト〜石川沖縄県副知事、高山那覇市助役、宮里琉球新報社長。
○ 参加会員紹介と挨拶。 
○ 琉球舞踊/太鼓、南條バレー、ピアノソロ演奏

2日目(10日)am9:00〜12:30
〜講演とビジネスIdea Presentations
@「講 演」高山那覇市助役〜沖縄振興計画と現状
A「WUB投資会社」〜呉屋沖縄WUB会長
B「ハワイBusiness Idea」〜ジョン田里WUBハワイ
C「サミット委員会と戦略」〜Ken安井 WUB北米
D「沖縄マガジン」SABANI〜ハワイ・ランドルフ久場
E「WUBインターネット」提案〜北米・ジョージ石川

       1:30〜2:45pm 「Networking Time」
                      (Small industry groups)
          @「インターネット」committee
          A「流通」committee
          B「建設不動産」committee
          C「旅行・観光」committee
          D「サミット支援」committee

       3:00pm〜7:30 Long Beach Dinner Cruising

3日目(11日)am9:00〜12:00 Field Trip
@ Port Tour
A Port Briefing
B Vessel Tour
C 日米博物館

        午後Vegasへバスで移動(約4時間)

     最終日(12日)
        am9:00〜12:00 「まとめ」

        6:00pm〜9:00「さよならパーティー」

        (コメント) 国歌斉唱
               芭蕉布
               ブラックタイ

(感想とコメント)
1、「NPOとBusiness機能」
 WUBと投資会社は車の両輪という位置づけだが、ハワイ州政府に登録されたWUB組織と沖縄県で登記された投資会社には機能面について多少の齟齬を感じ、今後へ課題を残した。

2、「運営手法への批判」
 インターナショナル及び沖縄支部のTopdown的運営方法、とくに「投資会社」の設立等の経緯について各支部やメンバーの意見を取り入れる配慮が不十分という批判が出た。それに対し、本業を抱えつつのボランテヤ的活動、世界に広がるWUBメンバーの制約から見て「やむを得ない」手法という反論があったが結論は見なかった。

3、「組織形態への疑問」
 インターナショナルおよびエグゼテイブメンバーと各Committeeの位置づけと性格に曖昧さが残り今後の課題となった。

4、「各支部の特徴」 
 南米WUBは県費留学制等県施策の恩恵を被ったメンバーがおり、沖縄への郷愁意識が強い。市場としての日本(沖縄)への関心が強く、その点でビジネスへの関心とニーズがことさら強い。
 北米は一世と二世の混成チームで、WUBとはいえその構成メンバーは医師建築士、コンサルタント等いわゆるプロフェッショナルサービスの比率が高い。北米WUBの求心力の一つには「県人会的体質」へのアンチテーゼ−がある。 
 各支部それぞれ成立の事情が異なり、程度の差はあれ内部に不協和音や考えの違いを抱えている。

5、東京WUBの特徴
 他支部と比較して際立って沖縄出身者以外の構成メンバーが多く、沖縄への郷愁が少ない。したがって構成メンバーの組織への求心力に情緒的親睦的要素より論理的機能性に対する欲求が強い。そのことが良くも悪くも東京の特徴となっている。
 さらに東京は他支部、とくに南米からは市場として熱い期待を寄せられているのを感じた。

6、今回の参加で理解できたWUB成立の経緯
 93年のHUB(ハワイWUB)と「世界のウチナワンチュ大会」がその成立のもとになっている。
 現インターナショナルの仲宗根会長が当時の琉銀会長を訪ねWUB沖縄立上げへの協力依頼と相談をしたところ「沖縄でその力があるところは金秀グループにしかいない」という推奨によって呉屋会長がWUB沖縄立上げを引き受けた。
 一方「「世界のウチナワンチュ」は現琉球新報社長が政経部長の時、取材連載を提案したが当時予算の制約上受け入れられず、氏が編集長になった時点で予算を確保し再度企画の実現を見た。これがWUB成立に繋がった。

7、言語とコミニュケ―ション
 大会は英語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、沖縄グチが錯綜し、モノ・ランゲージの私は一種疎外感を感じ、英語習熟の必要性を痛感した。それでも最後の頃は見よう見まねで何とか通ずるようになったので、その点でも参加の意味はあったと思う。

8、意外な出会い
 親睦会等に参加して共通の友人、級友のlost loverだったり意外なメンバーとの出会いがあり、世界は思ったより狭いと言う感じを抱いた。それよりWUBのもたらした奇縁ともいうのを感じた。

9、WUBの課題と今後
  @上記でも触れたようにWUBはインターナショナルと各支部や支部は
  いうに及ばず、支部内部でも意見の違いや対立がある。対立を避けるの
  ではなく意見を交わしつつ、同時にお互いに歩みより同意点を見つける
  努力を続け、それを手掛かりにWUBを育てて行くことが求められる。
  A各支部の地理的、言語的制約を克服し、WUB創設の精神を実現して
  いく有力な方法はインターネットであり、この有効利用と未活用メンバ
  ーのリテラシーをどう高めていくか今後の課題として残った。
  B不一致点と相違点を極大化して、WUBが立上がり早々に分解し世界
  にウチナワンチュの愚昧を曝すことがないようなメンバーに英知が求め
  られる。以 上

(別 紙)
 Networking Timeで議論されたSmall industry groups提案の詳細
1、「インターネット」committee
  (当面のテーマ)
   @ Online meeting の開始
   A 各Chapter HPオープニングページの地球儀上での表示統一
   B MrIshi Presented HPとNAS HPとの統合検討
   C 各Chapter HPへの所属メンバー、会社のHPリンク。
  (将来課題)
   @ Non email会員へのサービス&サポート(情報バリヤーフリーの確保)
     〜fax送信と教育指導
   A Internet-Telephone活用の研究
   B EC導入の検討 
2、「流通」committee
   @ 各国で県出身者業界組織設立
   A 各支部同士の貿易展開
   B Aによるコスト節減
3、「建設不動産」committee
   @ 社員研修などの人事交流
   A 海外設計士への県内業務設計発注
   B 建材情報の交換
   C 投資のための各国不動産市況の情報交換
4、「サミット支援」committee
   @ 海外ウチナワンチュによる世界への沖縄PR法検討
   A WUB本部を通した沖縄県への提言
   B 県施策の支援
5、「旅行・観光」committee

{東京WUBの今後の課題}
 1、大会で提案されたテーマ別のCommitteeの設置と定例化
 2、名簿の整備
 3、HPのグレードアップ
 4、Online入会申込のUP
 5、予算書の作成
 6、その他                   以上