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ボリビアレポート5(重田辰弥)
Sent: Saturday, November 09, 2002 9:55 PM
Subject: 「ボリビヤ先住民族」(レポート5)

  内陸、県人比率と南米に於けるボリビヤの特色を挙げられるが、もう一つ特徴が
ある。
それは南米で最も先住インディへナの比率が50%以上と高いことだ。バスが停止す
るごとに物売りと物乞の民族衣装の先住民母子が手を差し出しながら窓際に寄って来
る。何かあげるも無視するも居心地が悪い。ついにカメラを向ける気にはならなかっ
た。
 宿泊したホテルの近くでは例外なく忍者返と電線を張巡らす要塞のような住宅が連
なる。この高級住宅街と街の至る所に見られる先住民を見比べている内に「一体ここ
の為政者は先住民自立への長期政策をもっているのか」と次第に腹が立って来た。
 もっとも都内に溢れるホームレスを見た外国人が同じ思いに駆られるだろうと思う
と一見の私が大層見識ぶる訳にもいかない。
 若いWUB県人が「北米アメリカは先住民を抹殺したが南米は共存しているからご
覧のように至る所で彼らを見ることができる」と笑い、「ここの白人は富を本国に移
植しようとする出稼根性」とも言った。明らかに誇張とパロディーがあるもののある
面を言い得ている。

 先住民とマイノリティー問題は琉球もアイヌも在日も含めて等しく論じられてい
る。北米マイノリティーは異議を申立て、結果「アファマシー政策」を導いた。
 元を正せば文字を持たなかったとはいえ、人類史上に輝くあのインカ文明を黄金に
うつつを抜かした無敵艦隊のスペインが蹂躙した。そのひそみに倣い産業革命を経た
西欧がアジア・アフリカの植民地確保に走り、遅れた日本帝国主義が中国・韓国に
走った。挙句の果て日本は21世紀今日未だに謝り続けている。いつか南米先住民が
スペインに謝罪を求める時代が来るのだろうか。これは笑えない。旧約聖書の古述か
らユダヤの民がシナイ半島からパレスチナ人を追出した現代史があるのだから。以 

以 上

 民族色豊かな街中のレストランで,WUB北米の斉藤陽子さんと。