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ボリビアレポート7(重田辰弥)
Sent: Thursday, November 14, 2002 12:47 PM
Subject: ボリビヤレポート7

「県人会とWUB」

 多くの方から県人会とWUBはどう違うのかという質問をよく受ける。端的に言え
ばそれは一世と二世の違いと言っていい。事実WUBのどの支部でもその地域の県人会
とは微妙な温度さがある。沖縄は別として東京でも大阪でもそれはあるが、わけても
外国では顕著だ。一次産業従事者と2次・3次産業従事者の価値観の相克といってもい
い。しかもそこに世代と親子の価値観の相違が重層的に介在する。
 今回のボリビヤ大会で他支部と交流したが、北・南米メンバーの二世の中に弁護
士、会計士、医者、建築士等のいわゆるprofessional business従事者が意外に多
かった。WUB創始者である沖縄二世のハワイのロバート・仲宗根会長は元ホノルル市
の経済部長ながらMIT卒のエンジニア出身だし、前北米のーラン・比嘉会長も渡口副
会長も共に医者だ。
 
 カリフォルイニヤ大学日本政策研のコージー・アメミヤ女史はボリビヤ、サンタ・
クルスの沖縄移住民の「労働苦難」のフィールド調査を基にこうした移民一世と二世
間の価値観の相克と緊張関係を調べた研究実績がある。博士は97年にその実績によ
り国際交流基金から研究助成金を受けている。
 南米の大河小説とも言うべきノベール文学賞作・ガルシア・マルケスの「百年の孤
独」では主人公ブエンデス一家が何代にも亘り海を求めて流浪するが、何か南米移民
の初期の彷徨と苦闘を文学的に昇華させたような一面がある。(今回はちょっと衒学
風に)以 上

 添付写真は「沖縄コロニーでの歓迎」